大好きな『Dr.コトー診療所』が映画になって帰ってきました!まさか16年も経ち映画になって帰ってくるとは思ってもいませんでした。
キャストもそのままでテレビドラマのシリーズをずっと見てきたものとしては、ただただ感動でした。
映画『Dr.コトー診療所』を見た感想を書いていきたいと思います。
映画『Dr.コトー診療所』感想
テレビドラマのあの空気間そのままに始まった『Dr.コトー診療所』
懐かしかった!『Dr.コトー診療所』が戻ってきた!としみじみ感じました。
序盤、コトー先生の往診シーンでドラマの頃のメンバーが次々と登場し、あ~!この人もいたんだ!懐かしい!の連続でした。
しかし、ふと気づきました。ん?これって島民の今の姿を紹介しているだけでは?と。なかなかドラマが展開していかず少しジラサレてしまいました。
これには驚きました。まさかこの人にこんな怪我をさせるとは。原剛利はいつまでも強くあって欲しかった。だけど映画では随分と老け込んだ印象でした。しかも足に怪我を負ってしまって力弱い原剛利になってしまったように思えて、少し悲しかったです。
コトーは東京の医師 鳴海慧(堺雅人)に病理検査を依頼し白血病と診断されます。堺雅人さん、また出てくれて嬉しかった。冷たく見えて実は親身に考えてくれる医師です。
一刻も早く治療を開始しないといけないのに、なかなか治療に踏み切らないコトー先生。見ていてヤキモキしました。早くしないと手遅れになっちゃう!と本気で心配してしまいました。
コトー先生が彩佳に病気の事を話すシーンも良かったです。
コトー先生は彩佳や生まれてくる子供の事に関心が無いような素振りをずっとしていましたが、実は彩佳や子供の事を想っていると話すシーンはぐっときました。
余談になりますが、どのシーンでもお互いを呼ぶ時に “コトー先生” “彩佳さん” と呼んでいたのがよそよそしく感じてしまいました。家でもこの呼び方?とちょっと残念でした。
ですが、最後の方にコトー先生が会話の中で “彩佳” と言っているシーンがあり嬉しくなりました。
後半、物語が動き出しました。
毎年多くの台風の通り道となっている志木那島。
台風が上陸し、急患が次々と運び込まれる…。限られた医療体制で対応をする診療所で再びコトーたちは”家族”である
島民たちの優しさと人の命の尊さに向き合い葛藤することに―。
嵐の中 大勢の患者が診療所に押し寄せ、自身も病魔に侵されているコトー先生も気力を振り絞り治療にあたりました。
この一連のシーンにはコトー先生の強さを感じました。こんなに強い人だった?と怖いくらいでした。 “全員を助ける” と意固地すぎるほど言い続けたコトー先生。ふらふらになりながらも治療を続けるシーンは壮絶でした。
そんな中、若い医師の織田判斗(高橋海人)がこんなに沢山の人を全員助けるのは無理だとずっと訴えていました。理想主義にも思えるコトー先生と、現実的な織田先生が皮肉なほど対照的に映りました。
ナニコレ??と思ったシーン
この作品の中に、どう考えてもおかしいでしょ!ナニコレ???と思うシーンがありました。
嵐の中、大勢のけが人が診療所に運ばれてきました。
病魔に侵され自身もいつどうなってもおかしくない中で治療にあたっていたコトー先生が、ついに力つき倒れてしまいます。
この時、まさかの目を見張る光景が!コトー先生が大勢が見守る中、病室のど真ん中で倒れているのに、誰一人として助けに駈け寄らないのです。倒れたコトー先生をそのまま放置しっぱなし。しかも結構な長い時間…。(汗)倒れたコトー先生を放置し、その場に居た人達は何だかんだと言い合いをしていたという…。早くコトー先生を助けてあげて!死んじゃうよ!!とここでもまたヤキモキしながら見ていました。
それと、大勢の患者に手が負えなくなり妊婦の彩佳が倒れこんでいた時、コトー先生は彩佳に声もかけずに他の患者の治療に専念していました。この事にも違和感を感じ、冷たすぎない?と思ってしまいました。
心配停止になった患者を心臓マッサージしているシーン。
あれだけ長い時間 心臓マッサージをしていて(しかも途中でしばらく放置)その後、心肺停止状態の患者を剛洋(タケヒロ)が心臓マッサージをしたら復活。え?という感じでした。
ここでタケヒロがこの患者を救い、また医療の道を志す足がかりになるんですが、ちょっと無理やりかな?と感じました。
ラストシーン 生か死か
嬉しいラストでした。
死を覚悟で患者を助け続けたコトー先生。もう手遅れなんじゃないか?生きているのか?それとも間に合わなかったのか?最後のシーンまでドキドキしながら見ていました。
コトー先生と彩佳の赤ちゃんが成長し、よちよち歩きが出来るようになっていました。診療所で島の人たちに囲まれていたコトー先生と彩佳の子供。思わせぶりなシーンが続き、コトー先生の生死がなかなか描かれません。そんな時、2人の子供がひとりで診察室の方へ歩いていきました。お!!これはコトー先生は生きている!と確信しました。
コトー先生の姿を見た時、涙が出そうになりました。生きていてくれた!!!と、かなり感情移入しながら見てしまいました。
心に残った言葉
コトー先生がタケヒロに言った一言。
医者じゃないと人を助けられないと思うなら、君は医者にならなくて良かった。
研修医時代、手術中に亡くなりゆく患者を見ている事しかできなかったタケヒロ。その事がきっかけに医者になる道をあきらめていました。これはコトー先生に相談した時に言われた一言。
医者になったタケヒロの姿が見れるのかな?と期待していただけに残念でした。しかし一度は医師の道をあきらめたタケヒロも、もう一度医療の道へ進み始めたようです。
大きな海を背に自転車をこぐコトー先生を見て “じ~ん…” としてしまいました。
映画では電動自転車に乗っていました。
映画『Dr.コトー診療所』出演者
映画『Dr.コトー診療所』は16年の歳月を経て戻ってきた作品ですが、驚いたのが出演者がほぼ変わらず同じだった!という事。
吉岡秀隆 (五島健助) / 柴咲コウ (星野彩佳)
時任三郎 (原剛利) / 富岡涼 (原剛洋)
小林薫 (星野正一) / 朝加真由美 (星野昌代)
大塚寧々 (西山茉莉子) / 神木隆之介 (杉本竜一)
泉谷しげる (安藤重雄) / 伊藤歩 (安藤リカ)
筧利夫 (和田一範) / 蒼井優 (仲依ミナ)
大森南朋 (坂野孝)
堺雅人 (鳴海慧)
山西惇 (漁業関係者・元木渡)
剛洋役の富岡涼さん
俳優業を引退し会社員になっていた剛洋役の富岡涼さんは、映画『Dr.コトー診療所』に出演するためだけに役者復帰してくれました。15キロ減量したそうです。幼い頃の面影がそのまま残っていました。子役の頃から演技力抜群だなぁ…と思っていましたが、今回も現役を離れていたとは思えないほど変わらずの演技力を見せてくれていました。
杉本竜一(西山茉莉子の息子)役の神木隆之介さん
幼い頃から綺麗な顔だちだった杉本竜一役の神木隆之介さん。メチャクチャイケメンになっていました。少ししか登場しなったのが残念でした。
他の出演者の方々も、16年経っているのに皆さん現役で活躍されているというのは本当にすごい事だと思いました。
織田判斗(高橋海人(King & Prince))医師
西野那美(生田絵梨花)彩佳の後輩
医師・織田判斗役の高橋海人さん(King & Prince)
若き医師・織田判斗が登場した時、今までの『Drコトー診療所』にはないキャラクターだったので、完全に存在が浮き上がっていました。Drコトー診療所の “一人の医師がすべてを担う” やり方に真っ向から反対していました。
ずっと違和感のある中で見ていましたが、反面コトー先生と正反対にある織田判斗の役柄がとても際立ち良いアクセントになっていました。
ドラマから変化していた部分
嬉しい変化が2つありました。
星野彩佳がコトー先生と結婚し、五島彩佳になっていました。しかも妊娠中。
え?今妊娠って遅くない?と思いましたが、彩佳は乳がんを患い抗がん剤治療を受けていたのでこの時期だったんですね。
和田一範(筧利夫)と仲依ミナ(蒼井優)の2人も結婚していました。しかも子だくさん!ドラマではこの2人、最後に良い感じになっていたので結婚していて嬉しかったです。
まとめ
吉岡秀隆さんは素晴らしい作品に多く出演されています。『北の国から』『男はつらいよ』も何年にも渡り制作されている作品です。『Drコトー診療所』もまた時を経て制作された素晴らしい作品でした。
天皇皇后両陛下、愛子内親王殿下も『Dr.コトー診療所』をご鑑賞されました。
映画『Dr.コトー診療所』チャリティー上映会
天皇皇后両陛下、愛子内親王殿下「Dr.コトー診療所」ご鑑賞 主演の吉岡秀隆は緊張しきりhttps://t.co/Ii44xlJ5x7#Drコトー診療所 #吉岡秀隆
— 映画.com (@eigacom) December 28, 2022
最後まで読んでいただきありがとうございました。